そうとくれば、今年のバケーションの行き先は仏ピレネーのど真ん中Haites-Pyrénées(オート-ピレネー)に決まったも同然です。
何故に私たちはいつもわざわざスペイン側ピレネーを超えてフランス側ピレネーに行くのか。
その理由は。
1.圧倒的に多い降水量で緑が濃く、滝から溢れ落ちる水の迫力が違う。
2.やはりそこはフランス。家の造り、人や言語、チーズやワインの種類も変わり、ちょ
っとした外国旅行気分に浸れる。
3.アパートメントが豊富で、スペインのハイシーズンがフランスのローシーズンに当た
ることもある。
ざっとこんなところでしょうか。
4年前に滞在して気に入ったCauteretsのアパートメントをいつも通りの直前予約。19世紀に温泉地として栄えた、大きいけれど比較的落ち着いた雰囲気のある村です。
ペルセウス座流星群が極大になる8月11日にCauteretsに到着したので、長男と私はワクワクしたけれど、バルセロナからの運転で疲れ気味のとーさんは流星群には全く興味なし。
「天気も良くないぞ。おやすみー。」と夕食を食べたら気持ち良さそうにイビキをかいてます。がっかり。
山インフォーメーションのお姉さんに「星を見るなら、周りに光が何もなく360度見渡せる
Hautacam天文台が一番よ。」と教えてもらったので、結局8月15日の晴れ渡った真夜中に、Hautacam天文台(1.520m)まで1時間、車を走らせてもらいました。
山道、光が一切なし。「運転気をつけてね。ゆっくりね。」
到着したのかどうかわからないほど真っ暗。車をどこに駐車していいのかわからないほど真っ暗。そして車や人がいるのかどうかもわからないほどの暗さと静けさ。
すでに私たちは綺麗な三日月より高い位置にいます。
目が慣れてくると...います!星オタク(失礼。星の趣味人か専門家)の人がチラホラ。
何やら星専用のデバイスを持って情報交換等している模様。
そして頭上に輝く満天の星たちに「ワーッ。すげえ。」と感極まる長男と私。
暗すぎて、私たちのカメラでは天文台さえも撮影不可能です。
まさにこんな感じでした。(写真はhttp://www.astrhautacam.comからお借りしました)
寒さに備えてしっかり着込んできたので、そのまま地面にごろりと寝転がって、星空を仰ぐ。最高の贅沢。
「流星群のピークは過ぎてしまっているから難しいかもね。」と言いながら5分ほどしたところで、私と長男が同時に「あっ!」と同じ方向を指さしました。
カシオペア座の右下をスーッと流れた星。4年ぶりに帰ってきた長男と、気持ちが一つになれた感動で涙がスーッ。
満天の星に抱かれていると、見えない大きな力に生かされているという宇宙との一体感のようなものを感じます。
あれがカシオペア座、あれがオリオン座と何度教えても「わからん、見えん。」と言うとーさんは拗ねてしまって車の中でスマホ中。でも、連れてきてくれてありがとうね。
星に詳しいわけではないけれど、星空ウォッチングなら何時間でもしていたい。
来年も星空ウォッチングは予定に入れようと思って、ネットで調べていたら、4年前に歩いて登頂したPic du Midiの天文台で、「魔法の夜」という宿泊サービスがあることを発見しました。
バストイレは共同だけど、お部屋は快適なホテル仕様。夜の天文台、星空、ディナー、素晴らしい日の出込みで、お値段は一人一泊400ユーロ也。高いのか、安いのか...やっぱりバカ高い。
「多分行けないけれどいつか行きたいところリスト」に加えてみようかなと思っていたら、とーさんからメールが届きました。
なになに、バルセロナ近郊のCastelltallat天文台で星ウォッチング?あ、これいいかもしれない。
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