2016年10月30日日曜日

灯台元暗し。Parróqioa Sant Pau del Campをお見逃しなく

ピレネーに点在するロマネスク教会が、バルセロナ市内にもあることをご存じですか?

灯台元暗しで、バルセロナっ子も意外と知らないラバル地区のParróqioa Sant Pau del Campです。

現在はパロキア(小教区の教会)となっていて、観光客が押し寄せることもなく、ひっそりと佇んでいますから静かに見学できます。一見の価値あり。

911年に亡くなったギフレ2世が埋葬されているのですから、かなり古いですね。


入っていいのかなあ、という感じですが、
ちゃんと見学できます。


バルセロナの喧騒がウソのように静かな一角です。


ああ、本当にロマネスク教会だ。







中庭のアラブ様式の回廊Claustro。
丸い花びらのような切れ込みが5つあるのが
アラブ様式です。

この日は、サリア修道院のValenti Serra修道僧が草木の薬効の話などしてくださるというので、楽しみに出かけたのだけれど、Valentiさんのカタルーニャ語、もう思いっきりモゴモゴの正統派(?)カタルーニャ語で、全然わかりません!

おまけに、スピーカーから出力される声が石壁にエコーして、モゴモゴが教会のオルガンの音のように心地よく聞こえ始めてウトウト。
悲しいなと思っていたら、一番前に席を陣取っていたカタルーニャ人の女性グループが「わかんないわ。」って言い始めたので、案外わかっていない人が多かったかもしれません。


Parróqioa Sant Pau del Camp、ほんとにお勧めです。


住所: Carrer Sant Pau, 101Barcelona

入場料: 3ユーロ

見学できる時間は、
月曜~金曜  9:30-12:30 15:30-18:30
土曜日    9:30-12:30

ただし、ミサがある時は入れませんので悪しからず。

2016年10月16日日曜日

Mont Senyの秋はジュニパーベリーがいっぱい

「6時半に目が覚めたら、Mont SenyのMatagall(マタガイ)に行こうか。」とそんなノリで眠ったら、日曜日なのに6時半にすっきり目が覚めました。若い頃はあり得なかったのにね。

カラカラ夏の後の集中豪雨もあがって、爽やかな秋晴れのもと、「またかいな」と言いながら、またまたマタガイ(1.752m)に登ります。

7,76Km。標高差546m。往復3時間。


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今まで気がつかなかったのだけど、小道には野生のジュニパーベリーがいっぱい育っています。



ジュニパーベリーはスペイン語でEnebro。
ところでカタルーニャ語では?と調べてみたら、Ginebre(ジネブラ)。
ジントニックは、スペイン語でGinebra(ヒネブラ)です。

ジュニパーベリーは、ジントニックの香りづけに使われていますから、
スペインではジントニックのことをGinebreと呼ぶのですね。

Matagallで熟れ熟れです。
自然公園ですから、収穫はだめでーす。

頂上は風が強くて吹き飛ばされそうになりながら、
ボカディーリョを食べて、 

下りてきました。

羊や山羊が草を食む。
変わり者のことを、Obeja negra(黒羊)と言いますから、
割合からいくと30人に一人位が変わり者ってことかしら。


私もObeja negraかな...

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2016年10月8日土曜日

秋の夜長は Sefardiを聴きながらLos Herederos de la Tierraを読む

「ちょっと読んでみたいかも。」とつぶやたいたのを、覚えていてくれました。
9月のとーさんからの誕生日プレゼントは、イルデフォンソ・ファルコネスの「Los Herederos de la Tierra」。大地の継承者たちとでも訳しましょうか。



前作の「Catedral de mar」は、毎日お布団に入るのが楽しみなくらい面白くて、あっという間に読んでしまいました。

「Los Herederos de la Tierra」は、主人公は変わりますが、前作の続編となりますから期待は膨らみます。
当時のRibera地区

舞台は1387年のバルセロナ。
孤児になった13歳のウーゴが、造船の親方アルナウに守られながら造船者を夢みて一所懸命働くのですが、新しい王が即位したことにより地位が有利になったPuig家が、アルナウへの長年の恨みをはらすために陰謀を働き、そのためにウーゴも造船所を追われることになります。Ribera地区を去った後、ユダヤ人の友達Mahirからワイン製造の秘密を教わりながら、苦境を生き延びます。
そして、Mahirの妹との宗教の違いによる許されぬ恋。
さあ読むぞ!と、お布団に入って本を胸の上に立ててみると、重いです。重過ぎます。
1,3キロあります。
胸が苦しいので手で持ち上げると、4ページでギブアップ。肩まで凝ってきました。
岩波文庫に慣れている私にはつらいものがあります。

「君が読んだら、次、僕ね。」と言っていたとーさんも、これでは永遠に終わらないのではないかとみたらしく、栞を2枚用意して、同時進行で読んでいます。
先にスタートした私は、どんどん追い抜かれていますが、ゆっくり読もう、大好きなSefardi(スペイン系ユダヤ人の歌)を聴きながら。

Sefardiの子守歌、Durme durme hermoso hijico...4ページももたないな...

おやすみなさい。



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2016年10月4日火曜日

ザクロの季節 - ペルシャ料理 鶏肉のFesenjanはいかが

シルクロードと聞けば鳥肌がたつほどに、楽しみにしていたNHKのシルクロード特集。
よくよく考えると、食べ物もシルクロード由来のものが大好きです。
柘榴(ザクロ)、無花果(いちじく)、枇杷(びわ)、胡麻(ごま)、胡椒(こしょう)、秋葵(オクラ)...
漢字を見ているだけで、シルクロードロマンに浸れます。

始まりました、ザクロの季節。
早速買ってみたら、中の粒々はまだピンク色で酸っぱくて、早まった感あり。

ふと浮かんだのが、数年前にペルシャレストランで食べた、鶏肉のザクロ煮です。
スペインのGoogleで探したら、レシピが出てきました。あの味を再現できるかな。

再現しました!

そうそう、この味。
甘くてしっかりした味のソースです。

スペイン語のレシピで作ったので、覚書のためにも日本語で書いておきます。

鶏肉のFesenjanの材料(4人分): 

鶏肉もも肉8個(私は骨を取って開いたものを使いましたが、骨付き、胸肉、お好みでどうぞ)
玉ねぎ   1個、
にんにく   3かけ、
鶏スープ   230g
クルミ     100g
ザクロの実 100g(粒をほぐしたもの)
ハチミツ    50g(少な目でも大丈夫そう)
シナモン小さじ半分、カルダモン3粒、黒コショウ、バージンオリーブオイル
付け合わせのご飯

1.玉ねぎとニンニクをみじん切りにする
2.ザクロの実をほぐしておく
2.クルミをミキサーなどで粉粒にしておく(少し粒が残るぐらいでもよい)

3.鶏肉をたっぷりめのオリーブオイルできつね色に焼いて(中は焼けてなくてもOK)取り出しておく
4.火を弱めて、同じお鍋で、みじん切りの玉ねぎを透明になるまでじっくり炒める
5.みじん切りのニンニクを加えてニンニクの色が変わるまで炒める
6.カルダモンを包丁などで叩いて開き加える
7.シナモン、黒コショウ少々を加える
7.クルミを加えて、5分間炒める
8.鶏スープを加えて、塩で味を整える
9.火を強めて、ザクロとハチミツを加える
10.グツグツしてきたところに、鶏肉を入れる
11.蓋をして25-30分煮る(火を弱めて、時々鶏肉を返しながら)

付け合わせのご飯は、長いお米に刻みパセリとひとかけのパターを入れて炊きました。
ザクロの実を散らせば、彩もきれい。

初めてにしては美味しくできたけど、次回は鶏肉に焦げ目がつけたほうが美味しそうかも。
ザクロが甘ければ、ハチミツは少な目でもいいかも。

甘くて、お子さん受けすると思います。

我が家の20代のお子さん(笑)に、「Buenisimo!(超うまい)」と言わせたので、久々にかーさんの
勝利。
あんたの嫌いな玉ねぎがいーっぱい入っているのに気がつかなかったな。おぬし。

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2016年10月2日日曜日

諸行無常のサンジョレンツから


9月のお誕生日を機に、まるで新年のように心機一転と誓ったのに、仕事以外は何にもしない怠惰な日々を送ってしまいました。

山も歩かず、気功の先生からは新しい教室の連絡が来ず、ダンス教室は9月は休業で、これはちょっと休憩しなさいという天のお告げかな。

楽なことには素直に従って、10月から始めます。

手始めに、今日は曇り空の下、私たちのウォーミングアップの小山サンジョレンツを歩いてきました。
ルートは → こちら

この夏の酷暑からやっと解放されて、山も「やれやれ...」とつぶやいているのが聞こえます。


Cavall Bernat岩辺りで、つかの間の晴れ間が。


ポピュラーな登り口は避けて、静かに歩いていたのだけれど、
合流地点で、家族連れやグループが渋滞の模様。

先ほどまでの静けさが現実ならば、この喧騒も現実。
邪魔にはならない親子の会話を聞き流しながら、
追い抜き、追い抜き歩きます。

曇り空の下のLa Moraにあっという間に到着しました。
1ヶ月のブランクは何とか返上できたようです。


形を変えながら流れていく低い雲を見ながら、
この世の中、ほんまに諸行無常やな..
とか何とかつぶやいて、復路につきます。

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